輸出梱包と物流
越境ECなどでチマチマやるのは別として、”輸出・貿易”は国内国際物流を押さえると優位にたてます。逆に言うとこの点を疎かにしている人は多いです。
輸出梱包
梱包の重要性
例えば繊維製品(反物)の国内配送では厚手のビニールで包んだ程度で出荷されることも多いですが、貿易海外取引では配送に日数を要しますし港湾・空港での荷下ろし作業で貨物が丁寧に扱われる保証もありませんので丈夫な梱包での出荷が求められます。
カートン梱包
繊維製品の反物などの一般品は丈夫な段ボールでの梱包(カートン梱包)が一般的です。以前はある程度の規模のメーカーは自社で輸出梱包をされていましたが最近は自社でされるところは少なくなってきました。輸出梱包を請け負う倉庫業者も少なくなってきているようで注意が必要です。
梱包は別注
梱包を請け負う事業者では輸出梱包はその全てが商品毎に別注になります。おおよその梱包資材は用意はされていますが、例えば繊維の反物では巾180cmなどは事前に話をしておかないと梱包できない、梱包費用が高すぎるなどのトラブルになります。
貨物の重量と寸法
実測重量と容積重量の計算
梱包情報で重要なのは梱包後の容積そして実測重量です。そしてここの重要性を知っている人は少ないです。
貨物の梱包後の容積から「容積重量」を計算し実測重量と比較します。これは特に航空輸送で重要になります。実測重量はその名の通り実際に測った重量です。
容積重量は下記のように計算します。
容積重量 梱包された荷姿の たて ✕ 横 ✕ 巾(cm) / 6,000立方センチメートル、この6000立方センチメートルが1kgsです。
実重量と容積重量の比較
ある貨物の梱包後の荷姿が たて 30cm x 横 35cm x 巾 160cm とします。
容積重量は
30cm x 35cm x 160cm = 168,000立方センチメートル
168,000 ÷ 6,000 = 28 容積重量は28kgsと計算されます
実測重量と容積重量を比較し重い方の値が採られます。この重量値によって航空貨物費用が計算されます。
はっきり言います。このことは運送業者等はほとんど事前に教えてくれません。
注意すべき物品
繊維製品ではいわゆる「モコモコ」系は実重量が軽いですが梱包した荷姿が大きくなる傾向があり容積重量が実測重量の数倍あることも珍しくないので注意が必要です。
まとめ
1-4 まとめ
海上輸送では実測重量と容積重量との比較は航空輸送ほどシビアに考えなくてもよいと考えます。海上輸送では 1立方メートルが1,000kg (1トン)で計算します。