貿易・海外取引に取り組みに役立つ情報一覽「外貨口座」

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外貨口座

外国通貨口座はUSドル、ユーロなどがよく使われています。日本の主要貿易相手国である中国ですが日本の金融機関で人民元口座を作るのはまだ難しいようです。

外貨口座の特徴 

口座の開設は比較的簡単

貿易取引決済で多く使われているのはUSドルとユーロですが、それ以外の外貨口座も開設できます。弊社では以前オーストラリアドルとニュージーランドドル口座を持っていました。開設する、そのこと自体に金融機関は特に制限を設けていません。口座を持つと外貨の送金や受取は日本国内企業間でもすることができます。

外貨口座を作ることができない金融機関もある

外貨口座は地方銀行クラスの規模であれば開設することができます。小規模な信用金庫などでは扱えないことが多いです。

通帳がなくなる方向にある

規模を問わず金融機関は窓口など多くの業務の自動化を進めています。その一環でしょう、外貨口座の運用管理もインターネットバンキングでの利用が前提になっていることが多く、すでに外貨口座の通帳を発行していない金融機関もあります。

メリット

為替リスクのヘッジ

外貨口座を持っていなくても海外からのUSドルでの債権回収額など(被仕向送金)を受け取ることはできます。その場合は基本的には、そのドルを受け取った日の為替レートで円貨にして円口座に入れなければなりません。外貨口座に外貨のまま入金すれば為替レートの有利な時に円貨にするなどの”為替リスクのヘッジ”ができます。

為替リスクを取るのは日本であることのアピール

例えば取引先がアメリカの場合、日本側がUSドル口座を持つということはすなわちUSドルで決済ができることを意味し、為替リスクを日本側が持つことができるということになります。為替リスクを日本側が持つというアピールをアメリカの取引先が歓迎しないわけはありません。

利息は高い

USドル口座で適応される預け入れ利息はアメリカの金利です。2024年現在ではドルの金利は円よりまだまだ高いので円よりはまともな利息がつきます、ただしビジネスアカウントとして利用する場合は副次的ポイントとしたほうがよいでしょう。

デメリット

為替換算

帳簿の問題ですが、細かく為替換算をしないと口座の外貨残高とそれを換算した円貨残高が大きくずれます。ちなみに日本の会計アプリで外貨をきちんと管理できる機能を有しているのはほとんどありません。中小企業にとって”為替換算”は手作業かつ面倒なことになりがちです。

細かいルールが多い

例えば3000万円相当額を超える送金は財務省に事後報告をしなければならないなど細かい法規制があります。マネーロンダリング防止のための監督官庁の通達なども多いです。また銀行独自の”規制”もあります。楽天銀行の海外送金では、実際に取引があったかどうかを確認するために、該当する貿易関連書類の提出を楽天銀行から求められることがあります(不正防止のためでしょうか、FAXのみでの受付です)。

外国通貨紙幣の入出金はできない

外貨口座を開設してもその銀行支店にはドルやユーロの外貨現金はありません。弊社も何度かドルの現金を手にしたいということがありましたが手間と時間がかかりすぎてあきらめました。

まとめ

海外への送金手数料が大幅に下がる見込みです。2025年には仕組みが整備されるようです。日本経済新聞の報道のリンクが下記になります。注視したいです。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB140TT0U4A610C2000000

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